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古戸八幡神社大祭でミツハノメの御開帳

先週の日曜は、奥三河古戸八幡神社にて秋の大祭(八幡神社大祭)がありました。

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この集落の年中行事を2019年から4年かかって、これでほぼすべて見ることができました。
この祭りは地域住民が一番多くが集まるためか、コロナでの中止が一番厳しく、やっと解けたのです。
春の鹿射ち神事
夏の盆跳ね込み
秋の大祭。
冬の白山祭り花祭
これらが、四季折々に、地域の暮らしと、一生の通過儀礼と、人生にも深く関わる生活の一部として根づいてること。
それが、神社の神主も、お寺の住職も、特定の宗教の枠を超えて、宮人(みょうど)という組織が祭祀を司るなど、神仏習合の修験の時代さながらに、集落と母なる大地、土着のカミさまとの一体感に包まれている心地よさ。
中でもこの秋の大祭は、とりたてて派手な行事もなく珍しい祭りを行うわけでもない。
まずは中で神事があり、子供の祈祷があり、浦安の舞があり、最後に餅投げをして終わる。
ただそれだけといったらそれだけ。
だから、観光で訪れる客は一切なし。
他の祭りに比べたら平凡すぎて見るものも少ないかもしれないが、地域住民にとってはなくてはならない感謝の祭り。

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その年に生まれた子にご祈祷してもらったり。
巫女舞をするのも年齢が決まっており、年々過疎化と高齢化が進み、年によっては人数が足らないなど、すでに平成でこれが最後といわれた年の記念写真が掲げてある。
それくらいぎりぎりで、今年は二人。
元々は四人舞いらしいが、そうやって、なんとか今年はできた。
しかし、来年はわからないというのが実情のようだ。
では、コロナ禍の中止はどうだったかというと、たまたまその3年間も人数不足で、運良く今年に舞うことができたようです。
とても切ないようだけど、それくらい村では大切な祭り。
そして、一番盛り上がるし、大事なのが餅投げ。
たいていこの時期の祭りは、収穫された米を搗いて餅投げをしますが。
みなさん、楽しみなんですよね、これが。
で、祭りはここで一旦お開きとなりますが、場所を変え、直会(なおらい)の余興が一日中くり広げられるという、地域のつながりを深める一大イベント。

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で、わたしはというと、この祭りで最も注目している部分が、摂社も含めての御開帳。
八幡神社の拝殿奥にある本殿の姿も、初めて見れた。
それだけではありません。
上手から横並びに、稲荷大明神諏訪大明神、そして本殿をはさんで、熊野神社山住神社乳母明神とありますが。
すべての御扉が開かれるのが、年に一度、この日だけ。
実はそれを見るのが目的でした。
春の鹿射ち神事のときに種取りもする諏訪大明神ですが、そのとき秋祭りで御開帳して中の神像が見れるけど、それがミツハノメの女神(罔象女神)だときいていたから。
だけど、それ以来ずっと中止だったのです。
今回、もう一体あることもわかり、その神名が五帝龍王であるとか。
熊野神社にも二体の神像が対で祀られており、棟札に書かれた文字も暗くてよく読めないけど、写真におさめることができたので、今後調べたりするつもりです。

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それと、この祭りに参加する本当の理由は、地域の方との交流を深めるため。
ただ一冬の花祭にだけ来て、満足して帰るのではなく、その祭りに至る一年の暮らしがあり、その上の花祭の終わった翌日から次の花祭がはじまり、種が発芽して、成長し、冬至の頃に新たな花が咲くような、そんな地域共同体の集大成のような祭りが花祭だと思うので。
わたしもこの地域に溶け込んで、一緒に楽しみたいと、祭りの本質が知りたいと、切に願うのです。
次は、花祭の前に行われる白山祭りで、古戸白山に登ります。

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