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2022 天道祭の鬼祭り@入鹿村の天頭社(天道宮神明社)

これは昨秋の、犬山の天道祭鬼祭り
今年は、大高の猩々と重なったため行けませんでしたが、入鹿村が水の底に沈む前から伝わる非常に興味深い祭りです。
今回初めて、年魚市潟(あゆちがた)の猩々を見てはっきりしましたが、この鬼と猩々は、まるっきり要素は同じ、同じルーツの祭りです。

2022 天道祭の鬼祭り@入鹿村の天頭社(天道宮神明社


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2022年10月2日(日)

犬山の入鹿池に沈んだ入鹿村
その住民と社寺が移り住んだ #前原 に、天道宮神明社がある。
その天道祭が、鬼祭りとして残っており、3年ぶりに行われました。
#赤鬼 の面をつけてますが、その動きや風貌は鬼というより、名古屋南にある笠寺や有松や鳴海辺りの祭りに出没する猩々のようで、赤くて長い髪が全身を覆う姿もそっくりであり、手に持つ #榊の枝 で子供たちを叩いたり撫でたりするところはまた、恵那福岡(植苗木)の榊山神社の叩き祭りにも通ずるものがある。
その後続に獅子舞がいて、獅子頭が子供たちの頭を噛むという要素もある。
参道の鳥居を出発した神輿渡御で、どちらも先導しながら邪気を祓い、笛や太鼓の祭り囃子に乗ってさらに後続の神輿を誘導し、最後に本殿を右回りに三周して終わりますが、そのまま赤鬼だけが山の神へ挨拶に行く。
ということから、赤鬼の本質が山の神の化身であることがわかる。
とにかく、祭りの意味ややっていることはわかるけど、この近隣や周辺の祭りを見渡してみてもこのような祭りは何処にもないから不思議というか謎というか、そのルーツをずっと追っています。


ここの祭りで独特なのところというかユニークなのは、神輿渡御の先頭にサルタヒコや天狗代わりに赤鬼と共に榊の枝を持った斎主が同じ歩調でゆったり歩く中、小さな子供がいると赤鬼は榊で頭を撫で、つづく獅子頭が頭を噛んで、無病息災で健やかに過ごせるご利益を授けます。
ところが、イタズラ盛りの少年たちは赤鬼の後ろをつけてちょっかいをかけたり、あちこちから待ち伏せて「あかーあかー」とはやしたて、大人しい赤鬼を煽ります。
すると急に赤鬼が走り出し、子供たちも蜘蛛の子を散らしたように全速力で逃げ回り、追い詰められると嬉しそうに榊の枝で叩かれます。
このようなほのぼのとした祭りが、いつまでもつづいてほしいものですが、年々祭りは高齢化しながら、子供たちの姿も少なくなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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