月音(つきのね)∞風音(カヂヌウトゥ)

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#トホカミヱヒタメ とトホカミヱミタメ=遠つ神笑み給へ

ホツマツタヱトホカミヱヒタメは8柱のカミであり、8方向に開くエネルギー。
ト元神、ホ元神、カ元神、ミ元神、ヱ元神、ヒ元神、タ元神、メ元神とそれぞれの文字ひとつひとつに意味があって、8文字になってます。
この八方に開く神を、八元神(ヤモトガミ)といい、真ん中に御中主を置いて、天常立之神(アメトコタチノカミ)となる。

 

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つまりこれは、1のまわりの8であるベクトル平衡体に由来する古代人のとらえていたエネルギーのことを現す言葉です。

 

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ところがこの言葉を、トホカミヱミタメと読み違えているのをときどきお見かけします。
ヒの意味が消し去られ、ミの文字が2度出てくるから、これでは7文字となり本来の言霊としてのエネルギーは得られません。
語源はトホカミヱヒタメだとして、なぜトホカミヱミタメの言葉が生まれたのでしょうか。
その起源は1000年前の平安時代まで遡ることができます。
江家次第の有職故実に、亀卜を行う際にトホカミヱミタメと唱えたと書かれています。
その後、古神道で復活します。

 

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吉田神道の吉田家では、三種太祓のひとつ、天津祓がトホカミヱミタメ。

 

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伯家神道の白川家では、三種太祓のうち国津祓が抜けてますが、同じくトホカミヱミタメが出てきます。


その意味を説明するのに持ち出されるのが、出羽三山の三語拝詞の遠つ神笑み給へ(トホツカミエミタマヘ)。
これだと意味もわかるし、たしかに音が似ている。
https://twitter.com/fuhgetsu/status/1433857934585331717

 

これは言葉が先行して、その言葉のもつ意味やエネルギーは無視、あるいは忘れてしまってのことでしょう。
また漢字以前の言葉に、「吐普加身依身多女」と当て字の漢字で表記されてます。
漢字が用いられてから、元の言葉より漢字に意味を求めるようになったことも間違いを誘発していったことでしょう。

 

いえ、ただ単純にそういう問題ではすまされないかもしれません。
言霊の幸ふ国で、こうした勘違いや何かで間違えたまま唱えつづけているのなら、気づいた時点で改めればいいだけですが。
これはもしかしたら、ある時期にその効力を弱め、封印されてしまったと考えることもできるのです。
そのことを、音と声の呪力の1章にあるドレミの呪文がドレミファソラだったのが、シを追加して呪力を封印させられた話をきいたことで、同じようなことがここでも行われたのだろうと直感しました。
https://fuhgetsu.hatenablog.com/entry/2021/09/03/004308

 

だからといって、古神道では今までどおりの流儀に従い、そのままでいいと思います。
わたしのように古神道にこだわらなければ、より大地とつながり宇宙に開くエネルギーに乗るための言霊で、八方にエネルギーを開くといいでしょう。
わたしは今までもそうしてきましたが、これからもカミの意に乗り、トホカミヱヒタメと唱え、祈ります。